瀬本明羅

   寂しさに耐え切れず    自然にメーラーに手が動く    もしかして・・・・・・    そう思いながら    メールを開いたら    メルマガの洪水    その中に    「ホワイトデー」という    聞きなれた言葉が溢れている    それにしても    「ホワイト」とは……    こういう時    パソコンは便利である    あるページにはこういう説明が……       ホワイトデーを3月14日に定めたのは、3世紀のローマで       恋愛結婚の禁止令に触れた若い男女がバレンタイン神父に救       われ、神父が殉教(2月14日)した1カ月後のこの日に、       男女は永遠の愛を誓い合ったことに由来しています。別には、       日本の古典(古事記、日本書紀)から、わが国の飴製造の起       源を拾ったという説もあります。       (全国菓子工業協同組合 ホワイトデー委員会のHPより)    それにしても    「ホワイト」と名づけたのは 何故か    それにもいろいろな経緯があるらしい    しかし    ネーミングの底に    コマーシャリズムの匂いが 漂ってくる    ……いいじゃないか    私は ごちゃごちゃした文化に    どっぷりつかって    もう 日本人ではなくなっているのだから    今更 文化とは     なんて言いたくない    しかし……    「ホワイト」 という言葉は    やけに 私にからみつく    ぐしょぐしょになった    私の全身を押し倒すような力を感じる    女と男  「ホワイト」……    何故だか    涙がこぼれる    たくさんのチョコをありがとう    義理とかなんとかいうチョコでもいい    この何十年の間    私にくれた女性たちに    私は純粋に素直になるのである